知ってて得する、知っ得話
この町は古くから信仰の心が育っている町です。それ故にいろいろな作法やら決まりやらが残っています。それを少しづつご紹介していきましょう。
次いで参り
もともとお参りを計画、予定していなかった所へ「せっかく来たのだから・・・」とお参りすることを『次いで参り』と呼んで嫌う考え方があります。確かに“次いで”でお参りすることはご先祖様に対して失礼で気分が優れない話かもしれませんが、親戚にあたるご先祖様がいらっしゃる所へ来て、知らん顔はできませんよね。お参りの順番は変わるかもしれませんが、みんなの所へお参りするのは良いことです。もし『次いで参り』にこだわるのでしたら、一度山門を出てから再度お入り下さい。こうすればもう“次いで”ではありませんね。(^O^)
お線香は何本?
よく『お線香は何本立てたらよいでしょうか?』と聞かれます。仏門に於いては、お香を焚くのはお清めの意味でもあります。この町では葬式では1本、法事では2本などと言われることがあります。葬式の頃は故人が迷わず進めるように1本の道を、法事になれば向こうの世界から行き来できるように2本の道を用意して差し上げる。または、ご先祖様と共に歩くから2本という考え方があるようです。意味があるのかと言えば何とも言いようがないですが、先祖を敬う気持ちとしてはすばらしいことですね。 本数にこだわるのであれば、お参りに来られた人の数をしっかり数えて焚かなければいけません。そんなことよりも、手を合わせてどれだけ心を込めてお参り出来るかにこだわって頂きたいと思います。
お焼香は何回?
お線香の本数同様によく悩むところですね。ここでは3回焼香をお奨めします。1回目は本尊様に、2回目は故人(ご先祖様)に、3回目は自分に。しかし、お線香同様に心を込めたお参りが出来なければ何回焼香しても意味がありませんね。大切なのは回数ではありません。慌てず、急がず、丁寧にお参り出来るように心がけましょう。
永代供養について
永代供養(えいたいくよう)とは、「お墓参りが出来ない」「子どもに面倒や負担を残したくない」「お墓に高いお金をかけたくない」「安ければ合葬式お墓でもいい」「娘が嫁いで跡取りがいない」「子どもや身内などの血縁者がいない」「お墓参りをしてくれる人がいない」など、それぞれの事情がある方の法要供養を一定期間に渡ってお寺などに委任するというものです。ある意味便利な供養方法なのかもしれませんが、あまり簡単に結論を出してしまう話でもないと思います。『供養の仕方はみんなと一緒でないといけない』などと言う事はありません。また、利己主義で行うものでもありません。ご先祖様のために、自分たちのために、未来のためにより気持ちの良い、苦痛にならない、納得出来る供養方法を考えましょう。まずはご相談下さい。
当寺は永代供養塔と動物埋葬塔を建立しています。毎年8月15日、供養塔の前にて施餓鬼供養をしています。